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映画『シッコ』に健康保険制度を思う

2008年03月01日 10:15

 今日はポーアイの国際会議場で開かれた、兵庫県医師会主催のシンポジウムに出演。
 といっても小難しいシンポではなく、マイケル・ムーア監督の『シッコ』を観賞し、健康保険制度について考える、というもの。

 この監督、アメリカの高校で起きた銃乱射事件を題材に銃社会への疑問を投げかける『ボウリング・フォー・コロンバイン』や、イラク戦争を即刻停止させようとの強いメッセージをこめた『華氏911』など、社会性の強い作品を作ってきた人。
 『シッコ』では、健康保険制度への痛烈な疑問と批判を投げかけた話題昨です。
 
 観られた方は、なんといっても、あの世界最大の大国アメリカが、国民の健康すら守れないこんなおそまつな国だったのかと、呆然とする思いでしょう。
 だって、アメリカの健康保険は、日本のように国民全員が入れるのではなく、個人個人が入る制度なので、入れない人が数千万人。
 おかげで、労働中に事故で指先を2本、機械で落としてしまったというような緊急時にも、診断した医者から提示されるのは怪我の状態ではなく、中指120万円、薬指60万円、などという治療費の額。信じられない~。

 個人的に保険に入っていると言っても、保険で適用される治療法でないとお金は出してもらえないため、救急車を呼ぶにもまず保険会社に電話して、「乗っても保険はおりますか?」と聞いてからでないとダメ。そんな余裕あったら救急車なんて呼ばんやろ~。交通事故で半死半生の時に、保険会社にお金のおりる治療を確認してるひまなんかないっちゅうの。
 お金が命を左右するなんて、ぜったいおかしい、ってことを映画は伝えて、ほろ苦く、ほろおかしく終わります。
 かつてヒラリー・クリントンがアメリカにも国民皆保険を導入しようとして、保険会社やその既得権益に群がる政治家たちに叩かれ、保険会社からの巨額の政治献金をもって黙らされた、という話にはゾ~ッ。ヒラリー、がんばってくんなきゃだめよ~。

 財政困窮が日々嘆かれる日本も、いつかこうなっちゃうの?
 道路、病院、教育、医療、福祉。どれも安心して暮らせる社会に欠かせない項目の中で、本当に必要なものを見据える国民の目が、いっそう必要になりますね。もちろん、財源を預かるお役人たちには、自分たちだけ潤うことに汲々とするセコイ生き方はもうやめにして、自覚をあらたにしてもらいたい。そんないろいろ、強く考えさせられた一日でした。
 
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