2015年09月27日 10:06
実は、3月に、高所から落ちて、夜中に救急車で運ばれ、診断はサイアクの「左手首の粉砕骨折」。
すぐに入院、手術とあいなりました。

その翌日から娘の結婚式でハワイへ行かねばならず、苦しい選択でしたが手術を延期。ズキズキ痛んで青紫に鬱血してくる左手を庇いつつ、もう命がけで旅立ちです。
同時に三木市文化会館で「虹つどうべし」の公演があったものですから、出演者の士気が下がってはと、私の不在を言えないままの心苦しさ。

ほんとに馬鹿です。
注意一秒、怪我一生。短い警告をかみしめた一瞬でした。
手術のために、結婚式用の紅白のネイルも落とし、(これが、加古川では空いてるサロンがなかなかなくて。><)いざ、全身麻酔での長い手術。
怖くて、前日は眠れませんでした。
それでも、歳月は偉大。おかげさまで、半年経過し、ほとんどの動作ができるようになりました。

当初は、片手ではペットボトルも空けられない、パソコンも「a」しか担当できない、そりゃもう、たいへん。
はずせないピンの仕事は、主催者にいたわられながら、這うようにして出かけたり。
人の情けがしみると同時に、シビアな現実も知りました。
私が勤める某公式委員会、娘の結婚式と手術当日のため欠席したら(誰だって、欠席するしかないんじゃないかしら。)、お見舞いやお祝いの言葉どころか、報酬を返納せよと言われ……。
給料泥棒と言われたくないからソッコー全額返納しましたが、これが、世の非正規雇用の現実。
働かざる者食うべからず!! 会議に出席する以外にも委員の仕事してますよ、なんて言い訳は通じません。
職場への忠誠心、完全にうすまりましたが(それでも仕事はせにゃならんが)、これも現実ですね。
フリーの仕事人は身体だけが資本。それを怪我で痛めちゃ、そりゃ現実は厳しいです。

さて、そんなこんな、身をもっての体験を、ネタにするのはモノ書きの「さが」。
ぼちぼち活字になっています。
それだけ、回復したという証拠。
一時は原稿も頓挫し、新刊を出せるかという危機にも直面しました。でも、この作品を世に送るまでは、泣けない、愚痴は言えない、あきらめない。
まだリハビリに通い続けていますが、おかげでこうしてだんだん上向きです。
みなさんも、どうぞお体には気をつけて下さいね。

By神戸新聞8/1