2013年10月30日 12:30
記者会見にはマスコミ多方面からたくさんお越しくださって、期待度もアゲアゲ??

記者会見、書き手として記者席側に参加したことはありますが、檀上に関係者として座るのはもちろん初めて。お隣には主演の竹下景子さん。お着物姿が美しい~。
右隣には脚本・演出の高平哲郎さん。数々の名作を手がけられた大ベテランは、そこにすわっておられるだけで空気が違う。
そして、竹下さんの左隣は、珠喜役の野秋裕香さん、金子直吉役の吉村祐樹さん。ともにピッコロ劇団のホープです。若いから、役作りがたいへん!?
その背後はオーディションで選ばれて参加の関西在住の訳者さんたち。向かって右端は、お千役の森万紀さん、その隣が明石久吉役の石本伎市郎さん。
反対側、向かって左側、辰巳会女性役の稲垣陽子さん、桂珍役の松岡ありささん。

原作者というのはいつまでも未練たらしくかかわるものじゃなく、脚本・演出の高平さんにすべておまかせするほかないのですが、台本は出版社を通じ、目を通させていただきました。
舞台作品というのは活字とは別のものが立ち上がり、作られ、動いて、そして特別な時間宇宙の中で活きた人間模様をつむいでいくのがよくわかります。
そういう意味では、私は、自分の産んだ子を、高平さんはじめ、竹下さん、そして劇団の皆様にゆだね、託して、その成長を見守るしかないということなのですね。
そういう意味では、私も“お家さん”? 自分が表に出ることはないけど、のれんのこちら側から、皆様の活躍を、ひたすら祈り、願っている立場。
はい、見守らせて頂きます。出演者の皆様全員に怪我や病気がなく健康で、それぞれご自分のベストを爆発させて2月の舞台を迎えられますことを。別状ない(べっちょうない)、私、けっこうそういう強運あるんです。

制作発表の後、ピッコロ劇団の稽古場をお訪ねさせていただき、「本読み」というお稽古を拝見。
文字どおり、台本を読むだけなのですが、ここからして、竹下さんがすごい。
ご本人は「素読み」とおっしゃっているんですが、読むだけでもう所作や風景、場面がたちのぼる、そういう読み方。ト書きに、「よね、笑みを洩らす」「よね、苦笑」などと描いてあるだけなのに、せりふの文字にそのままよねの感情が読み起こされてくるんです。
途中、まだ校正がすんでなかったり統一がとれていない漢字も、ちゃんと消化され、よどみなく流れるので、もう演技を目の当たりにしているようでした。
これが本物の女優、役者のてらわぬ技量なのですね。圧倒されました。
私も職業柄、本を音読するのは子供の頃から得意だしクラスでは誰より上手だったけど(エッヘン)、そして、努力すればこの舞台にもせりふもらって出演できるんじゃないかと思ってたけど、ダメです、竹下景子さんはまったく別物。普通じゃない。
めざすとか、学ぶとか、そういう域をとうに越えた存在、といえばわかるでしょうか。
竹下景子さんのようになるには竹下景子さんに生まれなければならない、ということでしょう。
いえ、ぜひ、共演の皆様には、竹下景子さんをめざしていただきたいものですけれど。
なにはともあれ、すばらしい作品になることが確信できました。これからの私 の人生のいくつかを共有して下さるという友人、知人、読者の皆様とは、ぜひとも一緒に、このすばらしい舞台を味わう心n体験を、共有したいものと願っています。
お早めにチケットの確保、ご用意のほど。