FC2ブログ

リヒテンシュタイン展、幕ひらく

2013年03月19日 11:21

 京都市立美術館で本日から幕を開けたリヒテンシュタイン展。
 内覧会にお招きいただき、来日されている館長さんのクレフトナー博士みずからのご説明つきでうかがってきました。(もちろんドイツ語通訳付き。)

リヒテンシュタインは、スイスとオーストリアの間にある小さな国。ヨーロッパには、バチカンは特別としても、もっか経済危機で世間を賑わしているキプロスやモナコ、サンマリノなど、不思議な小さな国があるのですね。ここも、リヒテンシュタイン侯爵の領土という由来の国。
そして今回の公開は、そのリヒテンシュタイン家が歴代集めた3万点のコレクションからのみごとな展示です。
 (↓この人がリヒテンシュタイン侯。)

リヒテンシュタイン展

 そして私の目が釘付けになったのはごらんの陶磁器。ドレスデンのベッドガ-窯製です。
 さりげなく展示されているけど、私、ドレスデンのアルブレヒト城まで観に行ったことがあるけど、こんなのなかったよ。当然ですね、名品は世界各国の王侯貴族がお買い上げなのだから。
 そもそも一個の陶器を手に入れるのに精鋭の兵隊10人と交換したというほどの強王アウグストは、貴婦人の肌のように白い陶磁と、あざやかなジャパン・ブルーの紋様が生み出されるまで、ベッドガ-を閉じ込めて試行錯誤させたといいます。
 城には山のような有田焼の壷のコレクションがありましたっけ。西洋の王たちの美への執着が迫ってきて、鳥肌絶つ思いでした。でもまさか、そこにもなかったベッドガーの逸品にお目見えできるとは。

 ベッドガー


ところで現在、こんな小さな国がどうやって生計をたてているのか、とても気になるところですが、どうやらスイスと同じく、金融業が主産業らしい。国家的産業だから国民の税金もほとんどないに等しいとか?
そして、これらの至宝を世界各国に回覧、というのも、また一つの文化産業なのでしょう。
これらを度重なる戦争から守り抜くのは並大抵の苦労ではなかったことと思われますが(拙著『天涯の船』でも、松方コレクションがいかにして守られたかを描きました。)、それが国家に富をもたらす時代が到来したのはこの国にとって大いなる幸福ですね。
ぜひ日本いながらにして見ることのできるリヒテンシュタインの宝の数々、お見逃しなく。6月9日までです。
スポンサーサイト






-->