2012年11月30日 20:47
池田市の住宅街の仲に開けたキャンパスは、正門からのケヤキ並木が美しい。
ここではランドセルを背負った小さな児童から、もう大人ともいえる18歳の若者まで、同じ空間に生活するのです。
この、小中高が一つのキャンパスの内で学ぶ一貫教育は、拙著『負けんんとき』の主人公、ヴォーリズ満喜子が最後までこだわった教育のあり方でもありました。ここ大教大付属池田という学舎も同じポリシー。
今回は、この学校での学びをわが子にと選んだ、保護者のみなさま方とのご縁のひととき。講演後は役員の皆様との茶話会にも出席させていただきました。

なにしろ、兵庫県教育委員を拝命してから、初めての教育講演。私にとっても記念すべき講演です。
講演後の質疑応答でも、「教育委員としてどんなことをこれからの教育に考えているのか」というご質問をいただいたのは、他府県ながら、不肖私などが委員をおおせつかったことに対するご期待の現れと痛感しています。

親の一人として、次の世代を育てる責任、我が子よ幸せであれと願う思いを共有し、近しく語り合いました。
不透明な時代に子供を育てるということの不安、懸念。それでもよりよき未来を信じて進まざるを得ない親の思いを、しっかりくみ取り、教育行政に花開かせていきたいと思っています。
うふふ、まるで所信表明のようですね。
こんなに明るい学校だけれど、ご存じのように不幸な事件もありました。子供たちの命を守るという原点から出発し、その一つ一つの未来がしあわせに輝きますように、ゆたかな人生が花開きますように。
もちろん私も、作家としてよき作品を書き、この国の次なる歴史を拓いていく一助にあずかりたいと、心もあらたな一日でした。