燃える岩木山

2012年10月27日 19:34

青森への取材の第一目的は、なんといっても、六カ所村にある核廃棄物の処理場の見学でした。
晴れ女の私は、ピーカンの青空と紅葉の色彩の美しさに感激していましたが、聞けば、こういう青天は何日ぶりかで、ふだんはとても険しい天候と、果然が吹き付けるきびしい自然の土地なのだとか。
 それもそのはず、青森県の、マサカリのように突き出た半島の、柄の部分に相当するあたりに位置するのが六カ所村。 東は太平洋、西は陸奥湾と、双方から海に挟まれた細い地域は、つねに海風の影響を受けるのだとか。
 だからこんな、見渡す限りの平原に立つ風車群。一種、見応えありの風景です。

六カ所村

 耕作にも適さず、牧畜にも適さず、吹き散らされる大雪の中で、ただ耐えるのみだった土地が、一躍、有効に使われることになって、それまで苦労の連続だった住民は解放されます。それも、今までてにしたことのない大金を持って。
 そう、全国の原発から出る使用済みの核燃料の廃棄物を、再処理する工場を作るため、莫大な交付金がおりたから。この風吹きすさぶ地は、初めて有益な土地となったわけです。

 工場では、技術畑で働く若い人々はもちろん、関連企業など、大勢の雇用があり、中にはヘルメットをかぶり、芝生の草むしりをするおばさんの姿も見えて、さまざまなかたちで働く人があることを目の当たりにしました。

 多くの課題を突きつける原子力発電。一つ知るごと、単純明快な解決法などないことが浮かび上がります。
(私の思索については、またほかで書く機会があるかと思います。)

燃える岩木山

 そして飛行機から眼下に見えたのは、およよ、エアーズロック?? と思うほどの、まっ赤な山。
 そう、今、東北の山々は山頂から紅葉が始まり、どの尾根も赤く燃えています。
 有史以来、人間が地上で行ってきたすべてのことをずっと黙って見てきた山に、日本の未来を訪ねてみたい思いのかられました。