嵐の著者校 できあがりまであと少し

2011年09月23日 11:27

 お待たせしている次の新刊、あと少しのところに来ています。
 原稿はすでに書き終えて編集者の手にあり、(またしても1000枚を越える大作です)昨日、著者が行う校正、著者校が終わったところ。タイトルも決まり、いよいよ本づくり、という作業は、私の出番は減って、いろんなプロの方々の仕事の領域に入っています。

 21日(金)の日経新聞『余も世も話』にもさっそく書きましたが、この「本」の原型でもあるゲラは、もはや便利なデータでのやりとりでは不可能で、「ブツ」というか、「物」というか、本のかたちをし始めたものに、それぞれのプロが直筆で文字を書き込みながら作り上げていく、職人の手わざの過程になります。
 それだけに、今これがどうにかなってしまったら、すべての苦労が水の泡。
 地震や台風や原発事故は今まで以上に怖いし、このブツを届けるのも人の手なので、交通手段の停滞もこわい。
 私は年末に本を出すタイミングが多いので、今までけっこう当たってるんです、嵐の時期に。

 そして今回も、台風15号か暴れて行く中、こつこつと朱を下記入れ、疑問点を消しゴムで消し、どこから見ても職人の玉岡かおる、立派に著者校をしあげることができました。宅配便に託した時は、おおげさでなく、全身から力が抜ける思い。
 でも台風は、それを追うかのように関東へ上陸。
 午前中指定だったのに遅れて編集者の手に届き、「今受け取りました」のメールが来た時には感謝の思い尽きず、でした。
 そしてここからは次なるプロ、私が全幅の信頼を寄せる編集者の仕事です。
 
 連休で週末から仕事がストップするため、なんとか木曜中には印刷所に送らなければなりません。
 東京を台風が直撃し、全社帰宅命令が出る中、誰もいない、こわーいような社内に一人残って、がんばってくれました。これを仕上げるまでは帰れません、とのメールを受けた時にはふるいたつ思い。でも、無力。
 自分の手でやれない仕事は、もう、祈るしかないんですね。

 で、FAXでやりとりしあいながら夜の11時前には終了。その頃には電車も動いていたというから、神様ありがとうです。
 なのに、彼女がそこまでがんばってくれたというのに、ベッドに入ってから一カ所、自分の誤りに気づいた私。せkっかく校閲さんが指摘してくれていたのに、今の今まで、思い至らなかったのです。
 調べてみると、はっきり時間の推移を間違えてストーリーを運んでいました。
 えらいこっちゃ!!!
 歴史小説は、ただ周辺知識を知っているだけではだめで、その上に物語を築くので、しっかりとした土台になる事実を一つにしぼらなければなりません。なので、それが間違えていたらすべてがパー。
 結局、夜通しで書き直しましたが、慌てた仕事はミスがつきもの。まだ完全ではなく、再校に賭けるしかありません。

 ということで、まだ皆様に「できました!」とは言えないのですが、あらたな作品がうぶ声を上げる日はそこまできています。
 奇しくもタイトルは『負けんとき』!! おのれを励まし、相棒をたのみ、地上のあらゆる神様に祈るこのごろです。どうぞお楽しみにお待ちのほど。