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上方歌舞伎の秘密

2008年09月24日 00:05

 今日は京都造形芸術大学で開かれた上方和事研究会を訪ね、元禄時代の初代坂田藤十郎が行った和事舞台を復活させた実験上演を見てきました。
 詳しい研究と検証を重ね、舞台も音楽も演じ方も、すべて、当時はこうであったろう、というものを現代人の我々の前に再現してもらえるわけです。こんな貴重な体験はありません。
 事実、舞台もまだ現在のもののようにはなっておらず、能舞台からの過渡期であったことがわかる独特なつくり。音楽も、能や仏教の声明などの影響が色濃く残るものです。
 いやはや、ここまでこぎつけられた田口章子教授をはじめとする皆様のご苦労がしのばれます。坂田藤十郎の監修の下、近松の『夕霧七回忌』が再現され、芸達者な中村翫雀の若旦那に、思わずひきこまれていました。
 上方には、こんな特別なスタイルで一世を風靡した歌舞伎のスタイルがあったことにうなると同時に誇らしく、江戸との文化の違いにあらためて納得。また、なぜに人間国宝として頂点をきわめた中村雁次郎があえて藤十郎を襲名したか、その思いまでがようやく理解できたのも収穫でした。
 むろん、こうした国民的文化で江戸を一歩も二歩もリードした上方がなぜに移ろいゆき、江戸に遅れをとるようになったかも、あrためて自分の中でクローズアップしていく課題となりました。 
 そして当然、これらの答えは、作品の中でつむぎだしていくつもり。上方よ、よみがえれ。

 



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