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文学部日本文学科で講義する

2007年11月27日 23:16

 今日は甲南大学で講義の日でした。
 文学部、日本文学、日文・・・ああ、なんていい響き。文学に学ぶべき価値があり、そして文学に人や世の中を変えるだけの力がある、ということを信じさせる響きがあります。
 文学を学ぶ、なんて、できれば私ももう一度学生さんになって勉強しなおしたいくらいですが、いやはや、講義をする壇上に立つ側になってるんですからね。自慢じゃないけど、この私、彼らと同じ大学生の時は、若気の至り、遊んでばっかりいました、ああもったいない。勉学の意義なんて、年をとらないとわからないもんです。

 さて、甲南大学には私の友人、同級生や、テポドンたちの友人も多数、在籍している親しみ深い大学ですが、創始者はなんと、先の長編『天涯の船』で描いたモデルの松方が失脚した後、川崎造船所の再生を引き受けた経済人だとか。これをご縁と言っていいのかどうか、神戸には、まだまだ知らない歴史が生きているし、どこかでこうして繋がっているものかもしれないですね。

 さて、大学のご好意で、せっかく『お家さん』上梓のタイミングでの講義だからと、生協書籍部さんを通して、本も用意していただきました。でも、学生さんには、上下二巻のハードカバーは負担でしょう。私も、学生時代は、欲しくてもハードカバーには手が出ないこともありましたし。
 でも、そこは生協さん、手持ちがない学生さんには、学生番号だけ告げて、本は先渡しで、ある時払い、という粋なはからい。さすが。ちょっとカンゲキしました。やはり、学生時代にこそ文学作品は読むべきだし、書いた作家本人が目の前にいるなんてこと、めったにあるわけじゃなし、こんな機会は逃すべきじゃないですもんね。
 申し訳ないなあ、と思いつつ、逆にこんな時こそ、私も読者とフェイス・ツーフェイスで接触できる貴重な機会なんです。
 聞けば、さすが文学部・日文の学生さん、こんな分厚いの読むのたいへんよ、なんて言うと、すずしい顔で、いえ、3日あれば読みます、なんて言い切りました。
 うーん、たのもしい限り。若者の活字離れなんてどこ吹く風。読んでさえもらえれば、書き手作り手の側が送りだす文学にも、なんらかのことができる、人を世界を変えられる、ってもんです。
 さて、若い読者がどんな感想を持ってくれたか、これはとても楽しみになりそう。
 



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