2007年06月06日 02:16
四季ファンで、しかも韓国好き、と条件を兼ね備えた私としては、そりゃ、行って見てこなくちゃならないでしょう。いやはや、ソウルまで追っかけるヒマ人(ほんとは忙しいけど、好きなものは話が別ですもんね)は、私を入れてそうそういるかしら?
上演されているシャルロッテ劇場(名前もおしゃれじゃありませんか。日本の、何とかセンター、というダサさと比べてもなかなかイケてます。)は、ロッテワールドのすぐお隣。十二年ほど前、初めて韓国に行った時、子供連れでここの遊園地に来て以来です。
ロッテワールドまでは地下鉄で。韓国の地下鉄って安いんですよね。
たまたま隣に座ったおばあさんが、昔、国民学校で日本語を習ったとかで、ほんのわずか日本語ができたので、同じくほんのわずかドラマでハングルをおぼえた私と、トンチンカンな会話をしつつも仲良しになり、親切に乗り換えを教えてもらい、ぶじ到着。
でもそこからが問題ですわ。日本だと、駅のホームからライオンキングのあの黄色いポスターがあって、迷うことなくたどり着けるんですけどね。
ソウルでは遠慮がちに、劇場のごく周辺だけしかポスターがみつけられないんです。
当初は日本が文化侵略に来た、なんてイジワルな声もあったそうですが、今やロングラン街道まっしぐらの大人気。作品のすばらしさはすべてのわだかまりを越えて、ただ人々の胸を打つ、ってことでしょう。
この日は韓国の祝日でもあったので、子供連れでいっぱいでした。
それに、韓国のお客さんは純粋なのね。キリンや象が出てきたら、もう立ち上がらんばかりに大喜び。クライマックスでは口笛ぴーぴーだし、いやあ、熱いのなんの。
主役のシンバ役のキムさんは日本でもシンバを勤めたバイリンガル。歌も踊りも、ほんとうにど迫力で、もう一度日本版を見たくなっちゃいました。
日本で何度も見てるのでハングルのせりふでも全然オッケーでしたけど、……いや、それどころか、韓ドラは韓ドラでも王朝ドラマに慣れてる私は、ラストでシンバが百獣の王になった時、ラフィキから「デー・ワン・マーマー(大王様)」ってひざまずかれるのを聞いて、思わず一人、ウケてしまいました。
だって、これでペーハーやチョーナー(陛下、殿下)が出てきたら、違うミュージカルになっちゃうところだものね。
いやいや、いろんな楽しみのあるライオンキング・ソウル公演。
韓国も日本もない、感動だけが国境を越えて胸の思いをわきたたせる、すばらしい舞台でした。