テレビにびびる日

 いい年こいて、ひさびさにプロの厳しさに震え上がりました。
 特別番組の収録にて、田原総一郎さん、催洋一さん、宮崎哲弥さんなど、そうそうたる顔ぶれとご一緒して。
 はい、私なんかの出る幕はありませんでした。きっと、放映をごらんになる方は、玉岡しっかりしろよとがっかりなさるでしょう。いや、そんなん当然やろ、とフツーに見流されるかもですね。それはそれで悲しいもんですが。 

 『あるある・・』問題を契機に、これからのテレビがどうなるか、メディアの使命やありかたを討論するという85分の討論番組の収録です。
 しょっぱなから田原さんと催さんの超ド迫力の議論の応酬に、台本なんかまったく出番なし。いったい議論はどっちの方向に流れるのやら、ほんと、同席してついていくだけでせいいっぱいで、意見なんかはさむ隙もありません。
 テレビって、やぱりすごい。そしてやっぱり、テレビって怖い。

 だけど、おかげで自分の居場所が見えました。最初のテレビっ子世代、テレビは大好きだけど、それでも種類分けをするなら私はやっぱり活字媒体を土俵にする人間だな、と思い知ったわけです。はしくれにせよ小説家、思いを伝える手段は自分の文字と言葉をもって、書いたもので勝負せなあかん、ということですよね。
 ふがいない私でしたが、それでも貴重な体験でした。立派に立ち直り、よい作品を送り出すことに専心します。どうぞ待っていてくださいね。

『朱蒙(チュモン』で眠れぬ夜ふたたび

 韓国で人気沸騰、当初1年の放送予定が延長になり、最終回の視聴率がなんと50%を越えたという歴史番組「チュモン」にはまりまくりの毎夜です。

 衛生放送の放映を録画したものを友人から一挙に全部もらったのが運のつき。
 やめられない、止まらない。
 気がつけば朝がしらじら明けてくる、あの韓ドラナイトふたたび。だれか私を止めてくれ〜。

 日本でも放送が始まったらしいけど、私は一足お先に全部観てしまいますだよ。
 なんといってもソン・イルグク、『海神』の時から目をつけてたんだから。今なおチュモン、とは呼ばずに、ヨンムニ、殺せ〜、なんて叫んじゃう。
 格闘シーン、弓矢のシーンは、ほんと、彼にまさるアクションスターっているんでしょうか。残念ながら日本にはいないかも。

 高句麗建国のドラマには、あいかわらず、エッ、そんなわけないやろ、とか、もっと何とか言うことあるやろ、とか、ツッコミ入れたくなることばかりですが、それがまた韓ドラの楽しみ方っていうもんで。

 それにしてもこのドラマ、あまりに人気で、中国の政府感情を脅かしているっていうから、あなどれません。
 中国の言い分としては、朝鮮の王朝はずーっと中国の属国だったのは歴史的に明らかなのに、やたら”抗・中国”で描かれ、さも中国に対して独立を求めて勇敢に対抗した、みたいになっているのはちゃんちゃらおかしい、って言うんでしょうね。
 でも日本に対しても、戦前の領有下で勇敢に”抗日”のために戦った、と誇張してるのと同じと考えれば理解できるんですよ。ただ、相手が相手、ですからね。言われっぱなしの日本とは違って、なんせ相手は中国。この歴史観の違いとねじれ、この先どうなるんでしょうかねえ。

 ってことで、全部で80話を越すこの大河ドラマ、眠れぬ夜はまだまだ続きそうです。

やっぱりすごかった、オペラ座の怪人

 待ってました、きょうは「オペラ座の怪人」の初日です。

 関西公演は、かつて大阪堂島劇場で山口裕一郎さんのファントム、京都劇場こけら落としで高井さんのファントムと、何度も足を運んで見てきましたが、今回、ハービス大阪四季劇場のファントムは、プログラムにも書かせていただいたご縁の深さ。(みなさん、「オペラ座の怪人」を見に行ったら、ぜひプログラムも購入しましょうね。私のみならず、たくさんの著名人の方の感想が載ってます。ちなみに玉岡は、この「オペラ座の怪人」の曲で男子スケート・フリー演技を滑った高橋大輔クンと並んで見開き。・・って、ミーハー玉岡はちょっとうれしい。)

 もっとご縁を言うなら、先日、6月放送予定の特別番組のために、横浜あざみ野にある稽古場も取材させていただいて来たんです。(放送予定は、また当HPでおしらせしますね!)

 オン・エアが先なので多くは語れませんが、稽古場のスリリングなこと、ったら。
 私が出演するわけじゃないのに、見ているだけでびくびくしちゃいましたよ。
 プロの世界の緊張感を目の当たりにして、これほど厳しい稽古に耐えての幕開けかと、オープニングでオークションの「コツ、コツ」というハンマー音を聞いただけで鳥肌立ってしまったのも当然ですね。

 みどころはいっぱい。
 衣装も、歌も、心を奪うインパクトですが、なんといっても今までと違うのは、この劇場ならではの、広さを活かした大道具。なにしろ、設置する時は、もう工事現場みたいな大がかりさだったってことですからね。シャンデリアが落ちてくるシーンは前にも増して圧巻です。

 うふふ、今回はもうそれ以上は詳しく言わないんだ。あとは見てのお楽しみ。すでに11月まで延長が決まったってことですから、あたしゃまた何度でも行きますぜ。見るたび、毎回、怪人に対する感じ方が違ってくるんですもん。みなさん、また劇場でお会いしましょう。(…って、すっかりファントム気取り。アーハハハ)
 
プロフィール

玉岡かおる

Author:玉岡かおる
兵庫県三木市生まれ。神戸女学院大学卒業。1989年、神戸文学賞受賞作の『夢食い魚のブルー・グッドバイ』で新潮社より文壇デビュー。2007年11月「お家さん」刊行

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